4月23日は“サン・ホルヘの日” (Día de San Jorge)。
ウエスカ県を含むアラゴン州では祝日です。
“サン・ホルヘ” ってどんな人物?なぜアラゴンの守護聖人なの?
今回は”サン・ホルヘ” について迫ってみましょう!
“サン・ホルヘ”ってどんな人物?
スペイン語で “サン・ホルヘ” (San Jorge)と呼ばれる聖人は、キリスト教諸国ではお馴染みの聖人。
ゲオルギオス(古代ギリシャ語)、セント・ジョージ(英語)、サン・ジョルディ(カタルーニャ語)など、ところ変わればその呼び名も変わります。
竜の生贄となった王の姫を救うため竜を退治したという「ドラゴン退治の聖ゲオルギウス」で伝説が有名で、
西洋では「悪を成敗する聖人」として知られています。
アラゴン州の守護聖人 “サン・ホルヘ”
そんなサン・ホルヘが殉教した日が4月23日だったため、キリスト教ではこの日を“サン・ホルヘ”の日と定めています。
“サン・ホルヘ” がアラゴンの守護聖人なので、この日はアラゴン州では祝日なのですが…、
なぜこの聖人はアラゴン州の守護聖人になったのでしょうか?
それは、”サン・ホルヘ” がアラゴンの歴史の重要な1ページに登場するからなのです。
アルコラスの戦いに登場した “サン・ホルヘ”
時は1096年。
国土回復運動を進めるアラゴン王国のキリスト教陣営とイスラム教陣営が、現在のウエスカ市郊外で対峙しました。
「アルコラスの戦い」と呼ばれる有名な一戦です。
この戦いで登場したのが “サン・ホルヘ”。
彼のおかげでキリスト教が見事勝利した、と伝説では語られています。
アラゴン王国の歴史の中で重要な一戦を、勝利に導いたということで、
その後、”サン・ホルヘ” はアラゴンの守護聖人となりました。
アラゴンの歴史と深く結びつくこの聖人の紋章(白地に赤の十字架)がアラゴン州の紋章に使われているのもそのためです。
ちなみに、ウエスカに本拠地を置くスペインのサッカークラブSDウエスカのホームスタジアムは「アルコラス」という名前。「アルコラスの戦い」がこの辺りで繰り広げられたと考えられているため、この名前がついています。
4月23日”サン・ホルヘ” の日は「本の日」
4月23日は “サン・ホルヘ” が殉教した日ですが、実は書籍にまつわる重要な人物と関連がある日でもあります。
スペインを代表する作家セルバンテスの命日であり、シェイクスピアの誕生日なのです。
そんな縁もあいまって、いつからか4月23日は「本の日」となりました。
特に、カタルーニャでは”サン・ジョルディの日”と呼ばれ、書籍市が有名です。
ウエスカ県の県都ウエスカでも、本市が設置され、人びとが本を選ぶ姿が見られました。
↑アラゴン州が作成した4月23日を記念する動画
アラゴンにはもう一人の守護聖人がいます
さて、アラゴンの守護聖人“サン・ホルヘ” の日について紹介しましたが、
アラゴンにはもう一人守護聖人がいるのを知っていますか?
“聖母ピラール”という名前、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
アラゴン州都サラゴサ市にある、スペイン最大のバロック様式の寺院である聖母ピラール大聖堂に祀られている聖人です。
聖母ピラールの日は10月12日。実はこの日に、コロンブスがアメリカ大陸の周辺に到達し…。
詳しくは、別の投稿でご紹介します。お楽しみに!
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