アルケサル － イスラムの香り漂う「スペインで最も美しい村」

プレピレネー山脈の麓、岩場が目立つ一角に佇むアルケサル。ベーロ峡谷に囲まれた崖の上の町は「スペインで最も美しい村」に登録されています。人口わずか300人ほどの村には、歴史芸術地区に登録される旧市街、かつてイスラムの砦であった場所に建つ教会、峡谷ハイキングなど見どころがたくさん。2022年には国連世界観光機関の「ベスト・ツーリズム・ビレッジ」に選ばれた、話題のアルケサルを訪ねます。

アルケサルの位置

アルケサルはウエスカ県中央部、プレピレネー山脈の麓に位置しています。
ウエスカ県の県都ウエスカ市から約48㎞。

アルケサルの歴史

アルケサルの町の誕生はイスラム統治時代に遡ります。アルケサルという地名の語源である ‘Al-Qasr’ という言葉はイスラム教徒がこの地に築いた「城」を意味しています。

イスラム教徒の重要な拠点であったバルビタニア（現在のバルバストロ）を北のソブラルベ伯爵領から侵攻するキリスト教徒から守る目的で、802年に城が築かれたと考えられています。

11世紀末、アルケサルの国土回復運動は完了し、イスラムの砦はキリスト教の修道院へと役割を変えました。その後、アルケサルは国土回復運動を進めるための、布教・商業の拠点として重要な役割を果たしました。

16～18世紀にかけて、アルケサルは最盛期を迎えます。教会の増改築が進み、サン・ミゲル教会が建設され、現在の町並みが形成されました。

アルケサルの地図

16世紀の町並みが残る旧市街とその外側に広がった新市街に分かれています。

徒歩で移動できる小さな村。歩いているだけでは旧市街と新市街と区別は分からないほど村の景観は統一されています。

アルケサルの歩き方＆見どころ

見晴らし台がある駐車場から下り坂を進んで村に入ります。

迷路のような道はどこかイスラムチックな雰囲気を感じさせます。

大きな通りを歩いて、丘の上にある教会を目指しましょう！

アルケサルのおすすめハイキング

ベーロ峡谷ハイキング

アルケサルの町を取り囲むベーロ峡谷を歩くコース。旧市街からハイキングをスタート。砂利道や木道を30分ほど下ると、エメラルドグリーンのベーロ川が現れる。岸壁に設置された桟道を歩きながら、峡谷のダイナミックな景色を満喫できる。コース終盤の眺望台からは、だん外絶壁に建つ教会が良く見え、アルケサルが難攻不落の要塞であったことが良く分かる。オリーブとアーモンドの木々の間を登り村へ戻る、1時間半～2時間のコース。

★入場券の予約はこちらから

旧石器時代の岩絵ルート

ベーロ川文化公園（Parque Cultural del Río Vero）内にある岩絵を巡るコース。春から秋にかけてガイドツアーも実施されている。ハイキングをしながら、旧石器時代の岩絵を探しに行こう。

★詳細はこちらから

アルケサルへの行き方

ウエスカ、バルバルトロ、アインサなどから車でアクセスすることができます。
公共交通機関ではアクセスすることができません。

アルケサルの基本情報

ウエスカ県の観光地図

ウエスカ県の観光地図をこちらのリンクからダウンロードすることができます。