ウエスカ県南部に位置するロス・モネグロス地方。どこまでも広がる大地は、初夏に小麦畑の新緑に覆われ、夏を過ぎると荒涼とした大地へと姿を変えます。
歴史ある修道院が点在しているかと思えば、マウンテンバイクのコースがどこまでも延びていたりと、色々な楽しみ方ができます。まるで砂漠のような景色が広がるロス・モネグロスを訪ねましょう。
ロス・モネグロスの位置
ウエスカ県の南部に位置し、アルクビエレ山系を跨いでサラゴサ県と接しています。
ピレネー山脈のイメージが強いウエスカ県ですが、南へ行くとロス・モネグロスの乾燥した景観が広がっているのです。
ロス・モネグロスの景観
「黒い山」という言葉に由来すると考えらる「ロス・モネグロス」という地名。ウエスカ県とサラゴサ県の県境であるアルクビエレ山系がその語源です。両県の間を40㎞にわたり連なる山の北麓にロス・モネグロス地方が位置しています。
小高い山や丘陵地帯、耕作地帯からなる風景が広がり、半乾燥気候に属するため夏は暑く、降水量が少ないのが特徴です。大切な水源となるラグーンが点在することでも知られています。
ロス・モネグロスの地図
ロス・モネグロス地方はスペイン語で Comarca (コマルカ)と呼ばれる行政単位の名前です。市よりも大きく、県よりも小さい行政単位というイメージです。
そのため、ロス・モネグロスには様々な市町村があります。中心都市はサリニェーナ(Sariñena)という町。ウエスカ市から公共交通機関でアクセスすることができますが、ロス・モネグロス地方をぐるりと周る場合は、車が必須です。
サンタ・マリア・デ・シヘナ修道院
ロス・モネグロス地方を代表する文化遺産であるサンタ・マリア・デ・シヘナ修道院。シヘナというのはVillanueva de Sigena(ビジャヌエバ・デ・シヘナ)という町を指します。前述のサリニェーナから車で約15分に位置する人口約370人の町です。
ビジャヌエバ・デ・シヘナ村
16世紀に活躍した人文主義者、医師、神学者のミゲル・セルベット(Miguel Servet)の故郷。生家が博物館として公開されています。
修道院に併設する教会のファザード
アラゴン王アルフォンソ2世の王妃ドーニャ・サンチャによって12世紀に建てられた修道院。王室霊廟となった歴史を持っています。半円アーチがいくつも重なる入口が目を引きます。
ロマネスク様式の教会を堪能
ラテン十字の形をした教会はロマネスク様式ならではの重厚な造りです。アーチが交差する祭壇には優しい光が差し込みます。
ラ・カルトゥハ・デ・ラス・フエンテス修道院
ラナハ村(Lanaja)の近く、耕作地帯がどこまでも続く大地を進むと、背の高い壁に囲まれた修道院が現れます。
広大な大地に現れる大きな修道院
16世紀初頭、サスタゴ伯爵によって最初の修道院が建てられました。18世紀に建て替えられ、現在の姿になりました。
修復されたばかりの壁画
修道院の教会には、修道士としてここに暮らしたマヌエル・バジェウの壁画が残っています。スペインを代表する画家ゴヤの義兄でもある画家です。200平方メートルを超える壁画は、近年の修復により色彩が見事に蘇りました。
ガイドツアー(スペイン語のみ)
土日・祝日の午前中に、修道院の見学ツアーがあります。スペイン語のみのガイドツアーですが、修道院の中に入ることができる貴重な機会です。ガイドツアーの詳細については、下記のリンクをご覧ください。
ロス・モネグロスへの行き方
ロス・モネグロス地方の中心地であるサリニェーナ (Sariñena) へは、バスもしくは車でアクセスすることができます。
バスで行く
Hife社
バス
約40分
車で行く
約40分
車で行く
約1時間10分
ロス・モネグロスの基本情報
ロス・モネグロス Los Monegros
人口 約4600人
中心都市 サリニェーナ(Sariñena)
観光案内所 Avda. Fraga, Recinto Ferial., 22200 Sariñena, Huesca
ウェブサイト https://turismolosmonegros.org/
観光地図 https://turismolosmonegros.org/nuevo-mapa-didactico-de-recursos
ウエスカ県の観光地図
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