Huesca 
ミシュランガイドスペイン2025が発表されました！
ウエスカ県では2024年に1つ星を獲得した4店舗に加え、新たに3店舗が1つ星を獲得しています。2025年版に追加されたのは、どんなお店なのでしょうか？
今回の記事では、ミシュランガイドスペイン2025で1つ星を獲得したレストランをご紹介します。豊富な食材に恵まれ、フランスとスペインの食文化を受け継ぐウエスカ県は、美食が楽しめるエリアです。ウエスカの名店を目当てに、ウエスカ県のあちこちを旅してみるのも素敵ですよ。
La Era de los Nogales 地元アラゴン産の素材をいかした創作料理を提供
ラ・エラ・デ・ロス・ノガーレスは、サビニャニゴ市の外れにある小さなサルダスの村にあります。頑丈な石造りの建物は前面がガラス張りになっており、アラゴンのピレネーの山々の素晴らしい景色を眺めながら食事を楽しめます。
シェフのトニョ・ロドリゲスは、地元アラゴンの季節の食材をベースにし、この地域の古典的な伝統料理に現代的なアレンジを加えた料理を提案しています。
メニューは2種類のコース制で、14品からなる「レクエルド（思い出）」コースと22品からなる「アンビション（野心的）」コースがあります。「アンビション（野心的）」コースでは、シンカ川のマスとチョウザメやバロス牛のメダリオンなど、伝統と前衛が融合したメニューを楽しめます。
Casa Arcas 名シェフに学んだ夫婦による山間のレストラン
ベナスケ渓谷のビジャノバ村近くにある小さなホテル内にあるカサ・アルカス。古い石造りの暖炉を備えたダイニングルームや、美しい景色が眺められるテラスで、季節の食材を使った風味豊かな創作料理を楽しめます。
レストランを切り盛りするのはデビッド・ベルトランとアイノア・ロサーノ夫婦。ミシュラン星を12回獲得した名シェフ、マルティン・ベラサテギのもとで料理を学び、料理人としてプロ意識と情熱を受け継いでいます。
メニューは、ホテル宿泊客限定のミニコース「SL‐5」、7品からなる「PR‐7」、カサ・アルカスの料理を存分に楽しめる10品の「GR-10」の3コースを用意。フェンネル入りのカラビネロ、アスパラガスの食感とウニの風味を添えた黒アンコウのメダリオンなど、食材の旨味を最大限にいかした料理が楽しめます。
Ansils 三代続くベナスケ渓谷のファミリーレストラン
アンシルスは、ベナスケ渓谷の中心部、アンシレスにある1984年から続くファミリーレストランです。
現在は、創業者ピラール・フェレール・サウラの孫であるアイリス・ジョーダン・マーティンが料理を担当し、弟のブルーノがヘッドウェイターとワインを担当しています。アイリスは16歳で料理の勉強を始め、ナケイマやラカサのレストランで修行を積んだ後、24歳の時に実家のレストランへ戻ってきました。
メニューは山にインスピレーションを得た2種類のコースを、リーズナブルな価格で提供。地元産の鹿肉料理、ブラッドソーセージ、菜園で採れた野菜などを使った料理には、祖父母から受け継いだ伝統的なレシピに現代的な優雅さ軽やかさを加えています。ワインリストも充実しており、料理にあったワイン選びを提案してもらえます。
Restaurante Tatau 斬新なインテリアと芸術的な料理のコントラスト
ウエスカの旧市街の中心部にあるタタウは、タトゥーや骸骨をモチーフにしたインテリアが印象的なガストロバー。シェフのトニーノ・バリエンテも腕や首までびっしりとタトゥーを入れており、ミシュランの星付きレストランという先入観で訪れると度肝を抜かれるかもしれません。
店内はフルオープンキッチンで、カウンター席やテーブル席から芸術的な料理が創作される過程を見ることができます。
メニューは2種類のコース制で、「ピレネー産牛肉と天然ウナギ」や「牛の骨髄とホタテのオムライス風」など、地元アラゴン産の旬の食材を中心に、多様な食材を組み合わせた創作料理が楽しめます。創造性あふれる料理が美味なことはもちろん、フロアスタッフのおもてなしの質の高さにも定評があり、まさにウエスカを代表する名店と言えるでしょう。
Lillas Pastia アラゴン産のトリュフを堪能できる「トリュフの家」
ウエスカのあるアラゴン地方は良質の黒トリュフの産地として知られていますが、ウエスカ市内で「トリュフの家」として有名なのがこちらのリージャス・パスティア。ウェスカのモダニズム建築を代表するシルコ・オセンセの1階にあるレストランで、居心地の良いエレガントな空間で季節の料理を楽しめると、地元の人たちにも人気です。
トリュフに深い思い入れがあるというシェフのカルメロ・ボスケは、伝統的な手法と地元産の優れた季節の食材を融合した、モダンで芸術的な料理を得意としています。トリュフの収穫シーズンである冬季には、ソモンターノとリバゴルザの山で収穫されたトリュフを主役にしたテイスティングメニューを提供。
ウエスカの黒トリュフを堪能したいという方は、リラス・パスティアを訪れてみてください。
Callizo 山をコンセプトにした眺めの良いレストラン
ウエスカの市街地より車で北へ約1時間半、スペインで最も美しい村のひとつに挙げられるアインサの中心部にあるレストランです。
歴史的な石造りの外観とはコントラストの効いたモダンなインテリアが印象的で、大きな窓からはソブラルベ地方のシンボルであるペーニャ・モンタニェサ山が一望できます。レストランのロゴにも表れているように、店のメインテーマは山。ピレネー山脈で採れるの地元の食材を生かした芸術的な山岳料理を、雄大な景色と共に堪能できるお店です。
テイスティングメニューはティエラ（地球）とピエドラス（小石）の2種類がありますが、いろいろな料理を味わってみたい方におすすめなのがピエドラス。カジッソの食の美学を凝縮した25種類以上の小皿料理が順番に提供され、ソブラルベ地方から世界を巡る美食の冒険を楽しめます。
Restaurante Canfranc Express 歴史ある廃駅の列車内にあるレストラン
スペインとフランスを結ぶ鉄道路線の中継駅として賑わっていたカンフランク駅。
1970年に国際列車が廃線した以降はすっかりさびれ、「山のタイタニック」とも呼ばれていましたが、2023年に5つ星の豪華ホテルとして生まれ変わりました。美しく再生されたプラットフォームの車両を利用したレストランが、このカンフランク・エクスプレスです。
カンフラン生まれのシェフ、エドゥアルド・サラノバとアナ・アシンが提案する料理は、繊細なフランス料理の影響を受け、伝統と前衛を融合させているのが特徴。アラゴン産の最高の食材を使った『野生のホロホロ鶏とビーツの添え物』や『仔羊の三部作』など、美的感覚にも優れたアラゴンの高級料理を楽しめます。
国際鉄道時代のままに復元した由緒ある旅客列車内という非現実的な空間の中で、最高のお料理を堪能できるレストランです。
店舗詳細
住所：Av. de Fernando el Católico, 2, 22880 Canfranc-Estación, Huesca
電話番号：+34974561900
営業時間：水～土 13:00～15:00
定休日：日～火
ミシュラン1つ星レストランで贅沢な食の体験を！
ウエスカ県でぜひ訪れたい、ミシュランで1つ星を獲得した4店を紹介しました。豊かなウエスカ県の食文化を牽引する名店ばかりなので、食通の方も満足できること間違いなしです。
スペインでは昼食が一日のメインの食事で、たっぷりと時間をかけて食べるのが習慣です。今回ご紹介したレストランも、午後1時から1時半から昼食が始まり、3時間前後をかけてゆっくりとコース料理を食べます。
ミシュラン1つ星レストランで食事をする日は、午後の予定を丸々空けて、ウエスカ屈指のシェフの作る料理と美味しいワインに舌鼓を打ちましょう。
ウエスカ県の観光地図
ウエスカ県の観光地図をこちらのリンクからダウンロードすることができます。